イーササウンド(ES100)

イーササウンド(ES100)概要

イーササウンドはフランスのDigigram社が提唱しているデジタル音声伝送プロトコルで、現在ヨーロッパを中心に浸透しつつあります。これは非圧縮の音声データを通常のLAN(Cat5)ケーブルでデジタル伝送するシステムです。ケーブル1本で、44.1kHzまたは48kHz、24bitの信号を最大で64chを双方向に送ることが可能です。低レーテンシ(遅延が少ないこと)で、1つのセグメントで125μSec、1つのディバイスを追加するごとに1.6μSecの遅れのみで、他のプロトコルと比較するとかなり低い値となっています。

このシステムを使用することにより、今までアナログで送っていた信号をデジタルで送ることにより、音の劣化を防ぐことができ、また多チャンネルの場合は太いマルチケーブルを使う必要がなくなりますので配線の手間やコストを下げることができます。ケーブルやHUBには、通常のLANで使用されている低価格なものを利用することができます。

現在イーササウンドは大きく分けて2種類あり、従来からのESと、新しくES100というプロトコルが存在します。

基本的にESは、各ディバイスをカスケード接続で配線します。最上流にあたるディバイスがプライマリマスタ(PM)となり、すべての基準となります。音声は下流方向(ダウンストリーム)へ64ch、上流方向(アップストリーム)へ64ch、合わせて128chを送ることができます。この信号はHUBを使って分岐することができますが、通常のHUBを使用すると、HUBから下流はダウンストリームのみの1方向となります。ES専用のマトリックスルータ(AVM500-ES)を使用すれば双方向のスター接続にすることが可能です。

ESの問題点は、なんらかの原因で途中のケーブルやディバイスに障害があると、そこから先の音声が途切れてしまうのですが、ES100はリングトポロジ(リング状に構成)にすることができます。これにより、途中に障害が発生した場合でも、音声ルートを別に確保することができ、信頼性を向上させることができます。ただし、リング状に接続した場合は64chとなります。

導入事例:パブリックアドレス

かなり早い時期からPAシステムにイーササウンドを導入し、長期のコンサートツアー等、実際の現場で多くの実績があります。